1回目、2回目で使用した主な食材の特徴
ハンダマ(和名 スイゼンジナ)
野菜として全国的に畑で栽培される多年草だが、奄美で近年、非常に健康野菜として注目されている。「あまみ長寿・子宝調査」の結果、90歳以上の元気長寿者がよく食べている野菜の一つに挙げられている。
骨や歯の形成に必要なカルシウム、マグネシウム、赤血球を作るのに必要な鉄、皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンAが含まれる。ポリフェノールの効果については、現段階では、人での有用性や安全性など科学的な実証が不十分であるが、抗酸化作用があるという研究論文等も報告されている。他の食品と比較すると100g中のカルシウム量がほうれん草の3.9倍、つるむらさきの1.3倍。100g中のポリフェノール量が、タマネギの1.7倍、ほうれん草とほぼ同量。100g中の鉄量が、ほうれん草とほぼ同量、チンゲン菜の20倍。
また葉の裏側が赤紫色で加熱すると粘りが出るのも特徴。家庭でも簡単に栽培でき、季節に関係なく食べることができる。
オオバコ
日本薬局方の生薬総則に基づく薬用植物の一つ。日本では北海道から九州に至る各地に自生する。春から秋に花穂が出る。道路のヘリや運動場にも生える。人に踏まれるような所でも生育できる。また、踏まれても折れない雑草中の雑草であり、雑草の王様。しかし、薬用としては有用。効能としては鎮咳去痰、利尿、腫れ物、不眠症など。食用としては若葉を茹でて、水にさらしアク抜きして食べる。
ドクダミ
日本薬局方の生薬総則に基づく薬用植物の一つ。日本各地に生える多年草で、名前に反して初夏には気品のある花を咲かせる。若い芽は天ぷらで食べる。前草を陰干し煎じて飲用し、利尿や強心、抗菌、血圧降下作用、化膿止め、鎮静効果があると考えられている。
ドクダミは秋頃までは葉も青々としているが、寒くなると写真のように赤くなるらしい
ツワブキ
主に加工されたものが一年中店頭に並ぶ。若い葉柄を採り一度茹でてから皮をむき、水にさらしておいたものを調理に用いる。塩漬けしたものや、乾燥したものを保存しておき一年中食べる。シマの郷土料理には欠かせない食材で、煮物や佃煮、みそ汁の具などに用いられる。
バンジロウ(グアバ)
熱帯各地、台湾、沖縄や鹿児島南部に産する小高木で葉は対生、長楕円形。初夏に白い花を枝の先端の葉の脇に付け、実は球形、秋に成熟する。果肉は淡いピンク色や白など世界に150種程の種類があり種子が多いが、芳香と甘味があり、フルーツとしてそのまま食べられる。果実は糖質が8〜10%でカリウム含量が多く、またビタミンCも柑橘の3〜4倍含まれ、これは加熱に対して比較的安定している。生食のほか、ジャムやジュース、ゼリーなどに加工される。奄美ではグアバの葉を乾燥煎じ服用、健康茶として製品化もされている。タンニン成分に収れん作用があるので、細菌の増殖を抑制し、下痢止めや消炎、止血などに使われる。
ヨモギ
非常に香りがよく、若葉や新芽を草餅に利用する。特に奄美では、旧暦3月3日(サンガツサンチ)の女の子の節句に備えて、数日前からヨモギの新芽を摘み、前日にフチダグ(ヨモギ団子)とフチムチ(ヨモギ餅)を作る。フチダグはヨモギを茹で水にさらしてアク抜きをし、モチ米粉と黒砂糖を混ぜて臼でつき、団子に丸めて蒸す。出来上がりは黒緑色になる。フチムチは餅をつく際、ヨモギを少し入れてつく。出来たものは薄緑になる。これを平たく伸ばして三角に切る。三角は女性を象徴するものであり、女の節句という。また、この日は軒にヨモギと百合の花を挿す光景も以前は見られた。これは邪気悪霊を払うとの俗信である。食用として、天ぷらにもよい。ヨモギの葉のタンニンは収れん作用によって止血などに効果があるといわれる。小さい外傷には生葉の青汁を患部に湿布する。前草を陰干し煎じて飲用し、利尿や熱冷ましなどに利用する。浴用にもよい。
アオサ
タンパク質、生活習慣病の予防因子となる食物繊維、骨や歯の形成に必要なカルシウム、マグネシウム、銅、赤血球を作るのに必要な鉄、ビタミンB12、葉酸が多く含まれる。皮膚や粘膜の健康維持を助けるビタミンA、ビタミンB2、ナイアシンが多く含まれる。また、体液の浸透圧を正常に保つカリウムが含まれる。100g中のマグネシウム量が、ひじきの5.2倍、乾燥わかめの2.9倍。100g中の銅量がひじきの4.4倍、乾燥わかめの10倍。
アオサは早春になると、奄美の磯部で最初に海で採れる幸。オーサカキ(アオサとり)は、春を告げる風物詩である。島ジュウリでは、吸い物やアオサの天ぷらなど、非常によく活用される海藻である。
ウコン
日本南部の九州、沖縄に栽培される40〜50cmの多年草で、橙黄色の根茎は外観がショウガに似ている。沖縄の方言で「ウッチン」と呼ばれている。ウコンは、春にピンクの花を咲かせる春ウコン(キョウオウ)、秋に白い花の咲く秋ウコン、ガジュツ(紫ウコン)の3種類がある。ウコンの成分は染料・着色料としても用いられ、食用で代表的なものではカレー粉の黄色の粉クルクミン(ターメリック)など。クルクミンは肝機能強化などに有効と考えられている。「ウコン」煎液には胆汁促進作用があるといわれている。また、クルクミンからビタミンEと同程度の強力な抗酸化物質が見いだされたという報告がある。ビタミンEの生体内の抗酸化作用はラットの肝臓壊死を防止したという実験があり、「ウコン」のクルクミンが生体内で同様の作用を表し、肝炎に効果があると思われる。奄美でも近年、ウコンの栽培や研究が活発化している。